防災情報の統合解析・高度活用技術に関する研究

最新情報(SIP サブ課題C)

2023年度9月から研究開発がスタートした、防災科研の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)における、サブ課題C「災害実動機関における組織横断の情報共有・活⽤」の「最新情報」のページです。

最新情報

[2024/11/21~22]「全国救急隊員シンポジウム救急資器材展2024 in AKITA」に出展しました

2024年11月21~22日に、秋田市で開催された「全国救急隊員シンポジウム救急資器材展2024 in AKITA」に、防災科学技術研究所として初めて出展しました。

全国救急隊員シンポジウムは、我が国の救急体制の一層の振興を図る一助として、全国の救急隊員等を対象とした実務的観点からの研究発表や最新の医学知識等を学ぶ場を提供することにより、消防機関の行う救急業務の充実と発展に資することを目的に、平成5年度から毎年度開催地を変えながら開催されているもので、今年度は秋田県で32回目の開催となりました。

感染症の影響などにより近年の来訪者にはバラツキがあるものの、日本全国救急隊員約8,000名が参加する国内最大規模のシンポジウムで、災害現場における実動機関相互の情報共有や機関連携をテーマに掲げているSIP3-Cチームとしては、社会実装に向けた重要イベントと位置付け、同時期に宮城県や愛知県で実施予定の実証実験との重複を厭わず、出展しました。

成果は大であり、特に災害現場における救急関係者が直面する課題「心電図データの送信に伴うインターネット環境の確保」があり、我々が開発中の「通信途絶対策:X-ICS」への関心が高いという実情が把握できたことは大きな収穫であったと考えています。

今後も、ユーザーニーズに耳を傾け、真に現場で災害対応にあたる隊員に役立つツールの研究開発を進めて参ります。

開催概要

名称 全国救急隊員シンポジウム救急資器材展2024 in AKITA
日時 2024年11月21日~22日
会場 にぎわい交流館AU(あう) 秋田県秋田市中通一丁目4-1
主催 (国研) 防災科学技術研究所(先進防災技術連携研究センター)
(株) 国際電気通信基礎技術研究所(ATR)
参加者数 3名(ATRを含む)
主催 秋田市消防本部、一般財団法人 救急振興財団
後援 消防庁、厚生労働省、秋田県、公益社団法人 日本医師会、
一般社団法人 日本救急医学会、一般社団法人 日本臨床救急医学会、全国消防長会
特別協力 一般財団法人 全国市町村振興協会
協力 一般社団法人 秋田県医師会、一般社団法人 秋田市医師会
公益財団法人 秋田県市町村振興協会
参加対象者
  1. 救急隊員及びその他の消防職員
  2. 都道府県、市町村等の消防防災関係者
  3. 医療・福祉関係者、救急救命士
  4. その他関係者(救急救命士養成校の学生等)
ブース来訪者 約50名(1.5日)

※ 平成7年度シンポジウムは、令和8年1月22日(木)・23日(金)熊本市熊本城ホールで開催が予定されています。

なお、本展示に伴い、開催県である秋田県の神部副知事、秋田市代表監査委員(前秋田県総務部長)、令和7年度北海道・東北ブロック緊急消防援助隊 開催担当幹事県である山形県消防救急課長、開催予定地の最上広域市町村圏事務組合 消防本部警防課長などとの顔つなぎも実現致しました。

当日の様子

展示ブース

来訪者への器材説明

神部秋田県副知事への研究概要説明

2024/12/04 14:53 投稿者:管理者

[2024/11/15~17] 「みちのくALERT2024実証実験(データ連携、展示ブース)」を実施しました

当研究プロジェクトでは、2024年11月15日~17日に、陸上自衛隊東北方面隊が東北地方(会場:仙台市、石巻市)で実施する国内最大級の災害対処訓練「みちのくALERT2024」を実証実験のフィールドとして、災害時における人命救助機関相互の情報共有体制の充実と研究開発促進を目的に、複数の研究機関が連携した大規模な実証実験を実施しました。
15日には、陸上自衛隊仙台駐屯体育館における図上訓練、16日、17日には、石巻市渡波海水浴場における実動訓練において、実証実験を実施しました。
また、各会場で展示ブースを設けて、研究開発中の機器について、陸上自衛隊の高官をはじめ、各省庁出先機関の局長級、在京武官団や企業など多くの来場者に紹介、説明を行いました。

今回の実証実験は、内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム」(通称:SIP)第3期の課題の一つである「スマート防災ネットワークの構築」に関する実証実験です。
また、「スマート防災ネットワークの構築」を構成する5つのサブ課題がこれまで個別に実施してきた研究開発成果を踏まえ、相互連携してより効果的な成果を得ようと企画したものであり、これまで陸上自衛隊とのパイプを構築してきたサブ課題Cが中核となって、サブ課題A「災害情報の広域かつ瞬時把握・共有」、サブ課題E-1-2「防災デジタルツインの構築」とのサブ課題間連携を初めて実施する大規模な実証実験の場を構築いたしました。
今後は、更にサブ課題間連携を深化させ、実動機関間の連携運用を支援する仕組みの強化に繋げる研究開発を進めて参ります。

開催概要

名称 みちのくALERT2024実証実験(データ連携、展示ブース)
日時 2024年11月15日 09:00~15:00 図上訓練、展示ブース
      16日 09:00~14:00 実動訓練、展示ブース
      17日 同上
会場 15日 陸上自衛隊仙台駐屯体育館
16日、17日 石巻市渡波海水浴場
主催 防災科学技術研究所(先進防災技術連携研究センター)
東北大学災害科学国際研究所
防衛省陸上自衛隊(東北方面隊)
訓練参加者 約9,000名(東北方面隊発表)

当日の様子

宮城県と陸自によるSIP4D-Xedge研修

仙台駐屯地図上訓練指揮所

仙台駐屯地展示ブース

渡波海水浴場における実動訓練および展示ブース

2024/12/02 11:50 投稿者:管理者

[2024/11/19]「第2次情報通信機器搬送訓練」を開催しました

2024年11月19日に、防災科学技術研究所つくば本所グラウンドにおいて、警察・消防・自衛隊等災害対応実動機関に迅速にインターネット環境を届けることを目的に、陸上自衛隊と協同で、災害現場の最前線で活動する各機関へ提供する各種ツールを積載した公用車を搬送する「第2次情報通信機器搬送訓練」を開催しました。

本訓練は、今年1月1日に発生した令和6年能登半島地震において、当研究所が貸与するSIP4D-Xedge(旧名称:SIP4D利活用システム)関連機器の陸上自衛隊への引き渡しが発災から約18時間後になったことを受け、陸上自衛隊のヘリコプターによる迅速な搬送を実現するための第2次訓練で、

  1. 陸上自衛隊大型輸送ヘリコプターによる当研究所グラウンドでの離着陸の安全確認
  2. 現在開発中の通信途絶対策機器(X-ICS:クロスイクス)を含むノートパソコン及びWi-Fiルーターなどを搭載した当研究所公用車の機内搭載・固定
  3. 陸上自衛隊航空学校霞ヶ浦校との協同による停止状態のヘリコプターへの公用車積載検証
  4. 陸上自衛隊第1ヘリコプター団との協同による木更津駐屯地における公用車搭載実飛行事前検証

などを経て、最終的には当研究所のグラウンドから陸上自衛隊霞目駐屯地(宮城県仙台市)までのヘリコプターによる搬送を訓練項目として実施しました。

陸上自衛隊のヘリコプターによる当研究所における公用車のリコプターへの搭載、想定被までのヘリコプターによる長距離搬送は初めての試みでしたが、実災害時に近い形での訓練を行い、公用車のヘリコプター搬送要領の一案を確立することができました。

今後は、手続きの簡略化や、海上自衛隊エアクッション艇での想定孤立地域への揚陸など、更に訓練を深化させ、より効率的かつ迅速に情報通信機器を搬送する要領を確立して実動機関間の連携運用を支援する仕組みの強化に繋げる研究開発を進めてまいります。

開催概要

名称 第2次情報通信機器搬送訓練(みちのくALERT2024)
日時 2024年11月19日 08:30~11:30
会場 防災科学技術研究所つくば本所グラウンド~陸上自衛隊霞目駐屯地
対象 防災科学技術研究所(先進防災技術連携研究センター)
防衛省陸上自衛隊(第1ヘリコプター団)
参加者数 約10名(後方地域で活動する要員を除く)
主催 防災科学技術研究所
協力 防衛省陸上自衛隊(第1ヘリコプター団)

スケジュール

08:30~09:30 情報通信機器搭載公用車の機内搭載及び固定(CH-47JA)
※搭載はヘリコプターのエンジンを停止して実施
09:30~10:50 陸上自衛隊霞目駐屯地への空輸搬送
10:50~11:00 同地での公用車降機
※降機はより実戦的に公用車乗員2名、ローター回転状況で実施
11:10~11:30 防災科研と陸上自衛隊による振り返り

当日の様子

搭載機着陸(つくばグラウンド)

公用車の搭載

自衛隊員による公用車固定

陸上自衛隊霞目駐屯地へ向けて離陸

陸上自衛隊霞目駐屯地での降機

2024/11/28 14:52 投稿者:管理者

[2024/10/19] 「ぼうさいこくたい2024 in熊本」にてセッションを開催しました

サブ課題C「災害実動機関における組織横断の情報共有・活⽤」の研究開発の一環として、「ぼうさいこくたい2024 in 熊本」にてセッション「【討論】熊本から能登へ 災害情報の進化と課題」を開催し、多くの方にご参加、ご視聴いただきました。

本セッションでは、熊本地震および能登半島地震で実対応された行政関係者と、3つの消防機関の関係者をお招きし、災害現場活動のデジタル化加速を目指したサブ課題Cの取組みを紹介したうえで、各パネリストより当時の災害現場における課題について話題提供いただき、熊本地震から能登半島地震の8年における災害情報共有の進化と課題や、サブ課題Cはどのように貢献できるのかについて、熱い討論を繰り広げました。   

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セッションの概要

名称 【討論】熊本から能登へ 災害情報の進化と課題
~戦略的イノベーションプログラム(SIP)の取組みを踏まえて~
日時 2024年10月19日(土)14:30~16:00
会場

① TKP熊本カンファレンスセンター9階 しゃくやく
(熊本県熊本市中央区花畑町4-7 朝日新聞第一生命ビル 9階)

② 熊本市国際交流会館 5F 小会議室(洋)
(熊本県熊本市中央区花畑町4-18)

主催団体 株式会社 国際電気通信基礎技術研究所
協力団体 国立研究開発法人 防災科学技術研究所
参加形態 会場参加とオンライン参加のハイブリット開催
セッションの概要
  1. 講演「災害現場のデジタル化加速に向けたSIPの取組み」
  2. パネルディスカッション
    【討論】「熊本から能登へ 災害情報の進化と課題」
    ~戦略的イノベーションプログラム(SIP)の取組みを踏まえて~
セッションの詳細 → 「ぼうさいこくたい2024 in 熊本」セッション紹介ページ

当日の様子


講演
(災害現場のデジタル化加速に向けたSIPの取組み)

熊本県初代危機管理防災企画監 有浦 隆 様

熊本県県北広域本部玉名地域振興局 兼
鹿本地域振興局保健福祉環境部長 服部 希世子 様

熊本市消防局警防部警防課 副課長 吉本 直樹 様

名古屋市消防局消防課 課長補佐 桜田 智也 様

金沢市消防局担当次長兼警防課長 油 仁一 様

株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)
坂野 寿和 様

防災科学技術研究所先進防災技術連携研究センター
研究統括 伊勢 正

防災科学技術研究所先進防災技術連携研究センター
飯田 真知子(モデレーター)

会場全体の様子
2024/10/24 15:20 投稿者:管理者

[2024/5/21] 「06JXR情報通信機器搬送訓練」を開催しました

当研究プロジェクトは、2024年5月21日に、防災科学技術研究所つくば本所グラウンドにおいて、警察・消防・自衛隊等災害対応実動機関に迅速にインターネット環境を届けることを目的に、陸上自衛隊と協同で、ヘリコプターによる「情報通信機器搬送訓練」を開催しました。

本訓練は、今年1月1日に発生した令和6年能登半島地震において、当研究所が貸与するSIP4D-Xedge(旧名称SIP4D利活用システム)関連機器の陸上自衛隊への引き渡しが発災から約18時間後になったことを受け、陸上自衛隊のヘリコプターによる迅速な搬送を実現するための基礎訓練で、下記を訓練項目として実施しました。

  1. 陸上自衛隊大型輸送ヘリコプターによる当研究所グラウンドでの離着陸の安全確認
  2. NICT(情報通信研究機構)が現在開発中の通信途絶対策機器(X-ICS:クロスイクス)を含むノートパソコン及びWi-Fiルーターなど一式×30セットの機内搭載・固定

陸上自衛隊のヘリコプターによる当研究所グラウンドへの離着陸及び情報通信機器搭載に関する訓練は、いずれも今回が初めてでしたが、昼間の離着陸の安全性を確認するとともに、積載機器の梱包要領に関する課題を抽出することができました。

今後は、さらに訓練を深化させ、より効率的でかつ迅速に情報通信機器を搬送する要領を確立して実動機関間の連携運用を支援する仕組みの強化に繋げる研究開発を進めて参ります。

開催概要

名称 令和6年度自衛隊統合防災演習(06JXR)情報通信機器搬送訓練
日時 2024年5月21日 09:00~11:00
会場 防災科学技術研究所つくば本所グラウンド
対象 防災科学技術研究所(先進防災技術連携研究センター)
防衛省陸上自衛隊(第1ヘリコプター団)
参加者数 約30名(グラウンド以外の後方地域で活動する要員を除く)
主催 国立研究開発法人 防災科学技術研究所
協力 防衛省陸上自衛隊(第1ヘリコプター団)
プログラム概要
  • 09:15~09:20 安全機(UH-60JA)による安全確認降着
    10:15~10:30 情報通信機器の機内搭載及び固定(CH-47JA)
    10:30~11:00 防災科研と陸上自衛隊による振り返り

当日の様子

<安全機による着陸経路確認>

<安全機による接地面確認>

<搭載機着陸>

<搭載する機器の一例>

<手搬送による搭載>

<自衛隊員による機器固定>

<仮想目的地での引き渡し>

2024/05/24 10:18 投稿者:管理者
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