防災情報の統合解析・高度活用技術に関する研究

【研究者動画】取出新吾

防災科研 総合防災情報センター 情報統合運用室長 取出新吾研究員の研究動画です。

研究者動画

IoT生活家電によるフェーズフリー防災(2022年度)

IoT生活家電(空気清浄機、エアコンなど)の防災利用のための研究。
新たに専用の機器などを購入することなく、日頃から家庭で使われている空気清浄機やエアコンなどの生活家電から停電・通信断のインフラ関係の情報収集、安否確認。

また発話機能を利用して防災情報の発信を行う。
発話機能を用いた実証実験を茨城県つくば市で実施予定。
現在はシャープさんと進めていますが、将来は家電メーカーが参加できるプラットフォームの開発やフェーズフリーな生活家電の設計・開発をして頂きたいと考えてます。

テレワークで災害ボランティア ~N2EM(ネム)の紹介~(2021年度)

災害ボランティアというと被災地に行って泥かきなどの力仕事をするイメージがありますが、テレワークでできる災害ボランティアもあります。

N2EM(ネム)は防災科研が事務局をしているオンラインボランティア活動で災害が発生した時に住家被害(全壊・半壊・一部損壊、床上浸水、床下浸水)、給水・断水などの行政が公開する情報を集約しオープンデータとして公開する活動をしています。
是非、N2EM(ネム)が公開しているオープンデータを皆さんにご活用頂ければ幸いです。 

令和元年台風災害のTV報道分析(2020年度)

首都圏キー局の災害報道をテレビメタデータを活用して分析を行ったもの。
平成30年7月豪雨の時は報道量は被害の大きさと高い相関性があったが、令和元年台風第19号(令和元年台風災害)では、高い相関性はなかったことが分かった。

※データ提供:株式会社エム・データ

人流AI分析による鉄道計画運休の検証(2019年度)

令和元年の台風15号、台風19号時に鉄道各社が実施した計画運休において、台風15号の時は台風通過後に乗客が殺到し駅周辺が大混雑になっていたニュースをご覧になっていた方は多いでしょう。
一方、台風19号においては、このようなニュースは少なく、この違いをスマートフォンから得られる人流データを活用してAI分析し、人の流れの可視化を行い検証致します。

本研究は官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)革新的建設・インフラ維持管理技術/革新的防災・減災技術の「官民連携データのAI活用による効果的な災害時応急対応の実現」において、株式会社Agoopと筑波大学と共同で行うものです。

Agoopからは台風15,19号時のそれぞれ1週間分の膨大な量の人流データ(ビッグデータ)をご提供頂き、それを元に250メッシュ化した地図を作成し、人流の偏りの異常検出をAI学習で行います。
検出した異常と鉄道運行データと重ね合わせることにより、検出された人流の異常が鉄道運行に起因するものなのかを検証し、得られた結果から台風15号と19号の時の鉄道の計画運休の比較を行います。