防災情報の統合解析・高度活用技術に関する研究

最新情報(SIP サブ課題C)

2023年度9月から研究開発がスタートした、防災科研の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)における、サブ課題C「災害実動機関における組織横断の情報共有・活⽤」の「最新情報」のページです。

最新情報

[2024/11/19]「第2次情報通信機器搬送訓練」を開催しました

2024年11月19日に、防災科学技術研究所つくば本所グラウンドにおいて、警察・消防・自衛隊等災害対応実動機関に迅速にインターネット環境を届けることを目的に、陸上自衛隊と協同で、災害現場の最前線で活動する各機関へ提供する各種ツールを積載した公用車を搬送する「第2次情報通信機器搬送訓練」を開催しました。

本訓練は、今年1月1日に発生した令和6年能登半島地震において、当研究所が貸与するSIP4D-Xedge(旧名称:SIP4D利活用システム)関連機器の陸上自衛隊への引き渡しが発災から約18時間後になったことを受け、陸上自衛隊のヘリコプターによる迅速な搬送を実現するための第2次訓練で、

  1. 陸上自衛隊大型輸送ヘリコプターによる当研究所グラウンドでの離着陸の安全確認
  2. 現在開発中の通信途絶対策機器(X-ICS:クロスイクス)を含むノートパソコン及びWi-Fiルーターなどを搭載した当研究所公用車の機内搭載・固定
  3. 陸上自衛隊航空学校霞ヶ浦校との協同による停止状態のヘリコプターへの公用車積載検証
  4. 陸上自衛隊第1ヘリコプター団との協同による木更津駐屯地における公用車搭載実飛行事前検証

などを経て、最終的には当研究所のグラウンドから陸上自衛隊霞目駐屯地(宮城県仙台市)までのヘリコプターによる搬送を訓練項目として実施しました。

陸上自衛隊のヘリコプターによる当研究所における公用車のリコプターへの搭載、想定被までのヘリコプターによる長距離搬送は初めての試みでしたが、実災害時に近い形での訓練を行い、公用車のヘリコプター搬送要領の一案を確立することができました。

今後は、手続きの簡略化や、海上自衛隊エアクッション艇での想定孤立地域への揚陸など、更に訓練を深化させ、より効率的かつ迅速に情報通信機器を搬送する要領を確立して実動機関間の連携運用を支援する仕組みの強化に繋げる研究開発を進めてまいります。

開催概要

名称 第2次情報通信機器搬送訓練(みちのくALERT2024)
日時 2024年11月19日 08:30~11:30
会場 防災科学技術研究所つくば本所グラウンド~陸上自衛隊霞目駐屯地
対象 防災科学技術研究所(先進防災技術連携研究センター)
防衛省陸上自衛隊(第1ヘリコプター団)
参加者数 約10名(後方地域で活動する要員を除く)
主催 防災科学技術研究所
協力 防衛省陸上自衛隊(第1ヘリコプター団)

スケジュール

08:30~09:30 情報通信機器搭載公用車の機内搭載及び固定(CH-47JA)
※搭載はヘリコプターのエンジンを停止して実施
09:30~10:50 陸上自衛隊霞目駐屯地への空輸搬送
10:50~11:00 同地での公用車降機
※降機はより実戦的に公用車乗員2名、ローター回転状況で実施
11:10~11:30 防災科研と陸上自衛隊による振り返り

当日の様子

搭載機着陸(つくばグラウンド)

公用車の搭載

自衛隊員による公用車固定

陸上自衛隊霞目駐屯地へ向けて離陸

陸上自衛隊霞目駐屯地での降機