開催報告
開催報告
「災害・復興アーカイブシンポジウムin宮城」は終了しました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
開催趣旨
東日本大震災は多くの尊い人命を奪い、また、住民の生活や地域コミュニティの絆、伝統・文化、産業など、地域に甚大な損害を及ぼしました。
国の復興構想会議は、この大震災の記録を永遠に残し、広く学術関係者により科学的に分析し、その教訓を次世代に伝承し、国内外に発信すると提言しています。
一方、被災自治体では、住民等が災害時に記録した写真・ビデオを収集する取り組みや、被災住民の被災体験談をビデオで収録しオーラルヒストリーとして後世に伝承する取り組みがはじまりました。
流された地域の文化・伝統、まちなみを過去の映像で復元する取り組みもみられます。被災自治体の防災対策や災害対応の検証を目的として、被害状況を把握するための地理空間情報や災害対応の関連資料のアーカイブもはじまりました。
一方、被災自治体とNPO等が協働し、被災地の復興過程の取り組みや課題をインタビュー等により定期的に記録しインターネット上で発信するなど、アーカイブを通じて被災地のコミュニティの絆の再生や被災地の若者による社会起業支援を応援する取り組みも始まりました。
本シンポジウムは、災害・復興アーカイブの視点から、災害資料の収集、復興過程の記録、その保存と公開、利活用の在り方等について、被災自治体の現在の取り組み事例を踏まえ、災害・復興のアーカイブスの取り組み方について情報共有を行うことを目的として開催するものです。
収集したアーカイブスとその利活用は、防災計画や災害対策の科学的な検証や防災教育等への活用に留まらず、地域の有形・無形の伝統文化や自然環境などの地域資源のコンテンツ化、それらを活用した観光振興、デジタルコンテンツ産業の創出、それらを支える人材養成、アーカイブを支援するNPO等の社会起業支援の在り方についても情報共有します。
→ 「災害・復興アーカイブシンポジウム in 宮城」チラシPDF
→ 「災害・復興アーカイブシンポジウム in 宮城」プレスリリースPDF
開催報告
名称 | 「災害・復興アーカイブシンポジウム in 宮城」 ~被災自治体による包括的な災害及び復興過程の記録とその活用~ |
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日時 | 2012年7月6日(金) 13:00~16:00 |
会場 | 石巻市河北総合センター ビッグバン 文化交流センター 住所 〒 986-0102 宮城県石巻市成田字小塚裏畑54 電話 0225-62-1120 |
参加費 | 無料 |
定員 | 200名 (終了しました) |
主催 | 独立行政法人防災科学技術研究所、宮城県石巻市 |
共催 | 311まるごとアーカイブス |
後援 | (岩手県) 岩手県、普代村、田野畑村、岩泉町、宮古市、遠野市、大船渡市 (宮城県) 気仙沼市、南三陸町、東松島市、塩竃市、名取市、山元町、せんだいメディアテーク (福島県) 福島県、相馬市、南相馬市、浪江町、田村市、川内村、大熊町 |
プログラム
1. 開会あいさつ
2. 事例紹介
先行する被災自治体の災害・復興アーカイブの取り組み事例を紹介します。アーカイブを進めるための財源や体制、ツール等の課題や工夫、アイデア等を交えて事例を紹介します。
3. 討論1
会場の自治体のアーカイブスに関わる実務担当者の方々との意見交換を行います。
<主なテーマ>
被災自治体が全庁的に、包括的かつ長期的に災害・復興のアーカイブに取り組むための組織的な位置づけ、地域との協働、被災自治体間のネットワークづくり、被災地での復興アーカイブスセンターの設置(基金等)等国への提案、マスメディアが記録した被災前後の地域映像資料等の活用、仮設住宅のコミュニティなどプライバシーに配慮した社会的な長期・定期的な記録、多世代参加型のオーラルヒストリーなどについて、共通課題やノウハウの共有を図ります。
<コーディネーター>
長坂俊成(独立行政法人防災科学技術研究所主任研究員、311まるごとアーカイブス世話人)
4. 討論2
アーカイブスシステムの構築と運用、電子教材等アーカイブスの利活用システムの在り方、アーカイブを通じた人材養成、社会起業支援、復興ツーリズム等観光振興への活用、有形無形文化の再生・振興への活用など
常展示時
パネル展示、オーラルヒストリー等のビデオ上映、インターネット上のアーカイブスデモ展示、資料配布等を予定しています。
防災科学技術研究所が開発中の災害復興アーカイブシステム(オープンソース、ライセンスフリーで自治体等に無償公開)のデモを予定しています。