災害過程研究部門では、「学校安全の実質化に向けた防災教育手法」に関する研究開発を行っています。
その一環として、学校防災教育に関する研究者、学校教員が参加し、地域防災に関する各種情報(ツール)を活用した防災教育プログラムの作成検討会を行いました。
開催概要
日時 | 2020年7月18日(土)13時~18時 |
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会場 | 宮城教育大学 未来の教室 |
参加 |
(敬称略) 宮城教大:小田、遠藤、畠山(小学校教職員)、吉川(中学校教職員) |
内容
学校防災教育の活用ツール紹介(13:00~15:00)
1)防災科研が推奨している防災教育の「① 考え方」と「② 進め方」を紹介
① 考え方:
学校の教員による防災教育の限界(具体的な地域防災の実態を知らない)に対し、地域と学校が協力した防災教育ABの実施を通じた地域防災に関する情報の共有。
A.地域→学校:地域住民が検討した具体的な地域防災上の課題と対策を、防災教育の一環として、学校の児童・生徒に提供(授業)し、子どもの視点を反映。
B.学校→地域:学校の児童・生徒が検討した地域防災上の課題と対策を、地域住民に提供(発表等)し、地域住民の目線から検証し、大人の視点を反映。
② 進め方:
リスクマネジメントのプロセスに沿った地域の防災活動・防災教育の実施
2)防災科研が研究開発している防災教育のツール①②を紹介
① 地域防災Web:
基本マップ(過去、現在の地図)に、各種ハザードマップを重ね合わせ、その上に地域防災上の課題や対策に関する情報を登録できる。
※ 参加者のアカウント(管理者)を登録し、2画面表示による昨今比較、現状とハザードマップの比較、ストリートビューを使ったバーチャルまちあるきなどの操作体験
②YOU@RISK:
地域の災害危険性に応じた安全確保行動(避難)の判断ストーリに沿って、図上のシミュレーション結果を確認しながら、安全な避難先を決定できる。
防災教育の学習の狙い整理とまとめ(15:00~18:00)
防災教育における学習の狙いやその手法について、参加者各自が付箋に記入し、ホワイトボードにまとめながら全体共有したあと、学校防災教育の実施を想定し、学校教員が中心になって学年、教育効果、実施方法を考慮しながら学校防災教育プログラムのフレーム作成し、感想を発表。