参加型討論会「二次利用を阻害しているのは何だ?」
~防災分野からG空間に向けて~
はじめに
パシフィコ横浜で開催される「G空間EXPO」において、9月21日(火)に参加型討論会「『二次利用を阻害しているのは何だ?』:新しい情報メディアの展開と地理空間情報の二次利用を考える~防災分野からG空間に向けて~」を開催します。
主旨
地域防災を進める上で、ハザードマップはもちろん、基盤地図、空中写真、標高データ、土地条件図、土地利用図など、地理空間情報はいまや欠かせない情報となってきています。今年5月には IT戦略本部より「新たな情報通信技術戦略」が発表され、その中で「防災情報についても原則として2次利用可能な形でインターネット上で容易に入手し活用できるようにする」ということが明記されています。また、6月には内閣官房および国土交通省より「地理空間情報の二次利用促進に関するガイドライン素案」に対するパブリックコメントが募集されました。
これらの情報を利用する環境としても、Google Earthをはじめとした無料のソフトウェア、WebGIS、twitterやustream等のソーシャルメディア、そして地理空間情報の利用に焦点を当てたジオメディアなど、新しい情報メディアも次々と生まれてきています。さらに、オープンソースソフトウェアも多く提供され、ユーザー側が新しい情報メディアを構築できる時代でもあります。
このような時代の流れの中で、防災や減災の分野では、情報の二次利用による新たなソリューションの可能性が生まれつつあります。しかし、同時に、それを阻害してしまう様々な課題も顕在化しています。
そこで、本討論会では、まず、主催者側より、地域防災における具体的事例を基に二次利用の理想の姿を示し、さらに、実際に起きている様々な課題をいくつか問題提起として明示します。そして、理想の実現と提起された課題の解消に対して、あえてプレゼンターを決めず、会場一体となって参加型の討論を行います。地域防災における地理空間情報の二次利用について、多角的な視点から自由かつ活発に意見を出し合い、最終的に「防災分野からG空間に向けた提言」としてまとめ、発信していくことを目的とします。
G空間EXPOの最終日の最終時間帯、誰もが考えなければならないテーマである「地域防災」を対象に、地理空間情報の2次利用について、思いの丈を存分に発信・議論できる場として、ぜひ積極的なご参加を期待いたします。
開催概要
主催 | 独立行政法人 防災科学技術研究所 |
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日時 | 2010年9月21日(火) 13:00-16:00 |
会場 | パシフィコ横浜 G空間EXPO内 会議センター304室 |
参加費 | 無料 |
後援 | 地理空間情報の2次利用に関心や意見のある方、 情報を活用した地域防災に関心や意見のある方、 新しい情報メディアの活用に関心や意見のある方など |
定員 | 100名(当日先着順) |
プログラム
地域防災における情報の活用・二次利用の事例紹介 (13:00-13:30)
eコミウェアを使用した地域防災事例を紹介し、二次利用をベースに生まれつつある新しいソリューションの可能性を示します。
参加型討論会『二次利用を阻害しているのは何だ?』(13:30-16:00)
まず、コーディネーターより具体的な課題を問題提起し、それを基に会場一体で討論します。
課題の例(地域等からの声)
※討論する課題は当日発表します
- ハザードマップはどうしてpdfなの?二次利用できない!
- ハザード情報を開示すると財産価値が下がるの?
- 参加型/ボトムアップの情報は使い物にならないの?
- 「精度が悪いので出さない」情報も役に立つのに…!
- オルソ化空中写真はもう自由に使えないの?
- 行政が整備した要援護者情報をなぜ自治会は使えないの?
- アマチュア無線で災害対応支援はNG?
- WMS/WFS/WCS?KML?SVG?二次利用にはどれがいいの?
- 地図の間違いや更新は各地図プロバイダで共有してほしい!
- データを使うのはいいが公開は別料金ってなぜ?
- 情報に含まれる不確実性をどう考えればいい?
…等々
※ 課題は、Webサイトでも事前に募集いたします。お気軽に情報をお寄せください。
コーディネーター(問題提起と討論のコーディネートをします)
長坂俊成 (独)防災科学技術研究所 リスク研究グループ長
コメンテーター(会場で出された意見にコメントをします)
- 鎌田高造氏 国土地理院 地理空間情報部 業務課長
- 入江佳久氏 横浜市 都市経営局政策部政策課GIS担当係長
- 中川守氏 (株)NTTネオメイト取締役
- 桑原眞二氏 NPO法人ながおか生活情報交流ねっと 理事長
総合司会(討論会の全体進行をつとめます)
臼田裕一郎 (独)防災科学技術研究所 主任研究員