14日以来、北日本から東日本を中心に全国的に寒波が襲来していて、特に北海道では急速に発達した低気圧で猛烈な吹雪と高潮とが相まって、根室市など太平洋側の沿岸部で大きな被害が出ています。気圧だけ見ると950hP付近まで低下していますので、ほとんど「冬の台風」といってもよいほどの強烈さです。まさに爆弾低気圧と呼ぶにふさわしいものです。北海道では不要不急の外出を控えるなど、各地で警戒が呼びかけれらていますが、公共交通機関も全道的に停止しており、長引くと経済活動にも甚大な影響が出ることが懸念されます。早く安定した気象状態に復してもらいたいものです。
あらためて北海道や道内各市町村のホームページを見ると、豪雪や大雪に関する啓発情報が充実していることがわかります。広大な北海道では車による移動は不可欠ですが、吹き溜まりに突っ込んで動けなくなり、排気管も詰まって一酸化炭素中毒が起きるなど、首都圏ではまずありそうもない事態にも注意が必要ですね。昨年は雪の中でスタックした車から脱出した父娘の遭難など、各地でたくさんの雪による悲劇がありました。雪はある程度までは「天からの便り」で美しいものですが、度を超すと突然「白い悪魔」に豹変してしまいます。以前に家の被害と人の被害との関係を地震や土砂災害で比べてみて、土砂災害が地震災害以上に危険な災害で、家の被害があれば人的被害を生じやすい「恐ろしい災害」であると書きましたが、実は雪はそれ以上です。もし雪の重みで家が倒壊するような事態があったら、人的被害を免れないと思っていなければならず、雪下ろしなどの事前対策はまさに雪国にとって生命線でもあるといえるでしょう。高齢化で地域力の低下が叫ばれています。雪かきボランティアの重要性は一層高まっています。