伊豆大島の豪雨災害から半年が経ちました。40名近い死者、行方不明者を出す惨事となりましたが、被災が大きかった元町の中心部はまだ裸の土がむき出しになったままで、冬季の乾燥した期間が終わり、これから梅雨の季節を迎えて2次災害などが起きないような対策が早急に必要です。
今回の災害の特徴として、大島町の36名の死者のうち32名が、世帯全員死亡したケース(18世帯に相当)となっている点があります。当然ですが、世帯全員が死亡した場合には復興はあり得ません。そのまま地域人口が直接減少してしまうことにつながります。島全体での人口が8千3百人程度の大島町では、長期的には今後一層の人口減少が進むことが予想されています。災害対策以上に島の過疎対策、機能維持対策が必要です。
これまで三宅島(噴火災害)、奥尻島(地震・津波災害)、玄海島(地震災害)、奄美大島(豪雨災害)など、離島の災害をいろいろ調査しましたが、島には島固有のなかなか伝えにくい魅力があり、生活の不便ささえ問わなければ住むことに関しては本土とは比べようもなく素晴らしいものがあると私は感じます。ですので、離島での魅力を根本から高めるような政策を今こそ生み出さなくてはなりません。
元町で生活され、彫刻工房を営んでいる藤井虎雄さんは、この災害前からブログで地域の様々な情報を発信されていましたが、この土砂災害を契機に島の復興過程も含めて詳細な経過を発信されています。私も先日大島に行った際に、たまたまこの方の店に立ち寄ったのですが、柔らかい物腰の素敵な方でした。ブログから少しでも大島の魅力を感じ取っていただけたらと思います。
藤井さんのホームページはこちら。(別のウインドゥが開きます)