残暑がなかなか終わらない中、今度は竜巻が埼玉県越谷市、松伏町、千葉県野田市にかけて発生し、数百棟の被害を出しました。気象学的に竜巻かどうかの判定はともかく、記録され報道された多数のビデオ映像を見る限り、昨年茨城県つくば市を襲った竜巻災害と同様、猛烈な風の渦が通過して屋根やガラスを破損させ、怪我人や建物の被害をもたらしたことははっきりしています。発生直前に警報や注意情報が出されたといっても、災害の進行スピードが速すぎて身を守るのが精いっぱいという方も多かったことと思います。被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。
竜巻が江戸川を横断したということで、いつも走りなれているサイクリングロードだけに、どこを通過したのかが気になって今朝ひとっ走り正確なポイントを確認してきました。わが家から約20キロの地点、野田橋を少し上ったところ(野田市岩名地区:北緯35.959224,東経139.837857くらい)を通過したようです。河川敷の木々が一直線にむしり倒されるようになっているところと、隣接する住宅や事業所が被災しているところとが見事に繋がっているところがありました。越谷市で猛威を振るった竜巻が松伏町を経て、ここから野田市側に侵入したのではないかと思われます。
竜巻が通過して構造物に被害が出ている幅はせいぜい50メートルから100メートルほどで、本当に狭い範囲です。10万分の一縮尺の道路地図に0.5ミリのシャープペンで引いた線の下だけが被災しているという感覚でしょうか。因みに風による被害は火災保険で補償されますので、被災された方は保険会社や共済に連絡することをお忘れなく。
防災科研の水土砂チームのレポートはこちら。
つぼつぼのprofile
国立研究開発法人 防災科学技術研究所
防災情報研究部門
所在地
茨城県つくば市天王台3-1