年度替わりでいろいろな作業に追われていましたが、久しぶりの更新です。本日早朝、淡路島で震度6弱を記録する地震が起きました。気象庁の発表によれば、18年前に発生した兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)の際に活動した断層の延長線上に発生した地震のようです。活発化した一連の地震活動がまだまだ続く可能性があるとすると、決して油断はできません。
都市型の大災害としては近年まれにみる被害となった阪神淡路でしたが、あれから18年、私たちの防災はどこまで進歩したのでしょうか。今回の地震はその成果が試されているように思います。建物の耐震化、ライフラインの強靭化、防災システムの高度化など、さまざまな対策が進められているはずです。今回の地震はそれらがどこまで効果があったのか、改善され進歩しているのかどうかが試されているのですから、是非すべての影響や効果を確認していただきたいところです。行政機関はもとより民間企業なども、18年前の震災を契機に進めた対策によって今回どこまで被害が軽減できたか、その成果を明確にしなければなりません。被害が出なかったからよかったと済ますのではなく、被害が出なかったことをさらに他の対象物にも広げていく工夫が必要です。
次の西日本の震災はこれ以上のものになると思えば、防災対策の効果の評価は決しておろそかにはできないものです。
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国立研究開発法人 防災科学技術研究所
防災情報研究部門
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茨城県つくば市天王台3-1