今冬3度目の首都圏の雪とあって、今回はさまざまな事前対策が進められたようです。電車が運休や間引き運転を早々に決めたり、道路に凍結防止剤を散布したり、おそらく通信関係もそれなりの対策をとっていたのでしょう。今のところ大きな混乱は起きていないようです。何よりでした。
ところで道路の災害時の役割は単なる人や物資の移動だけにとどまりません。道路空間は重要な火災延焼防止帯ですし、最近では国道に無線LANを設置して災害時の通信回線を太くする(つながりやすくする)計画も進んでいるようです。国道交通省は道路に関係するいろいろな施策を、まず社会実験という形で限定された地域で試行的に行って、その効果を調べるという方法をとっています。平成24年度は10の地域でさまざまな「実験」が行われています。(国土交通省の社会実験はこちら)
実際連絡が取れないことほど不安になることはありません。今後大災害が起きたときにも、まずは安否を知らせることのできる情報環境を早急に整備することが求められます。そういえば東日本大震災でも私がいた吾妻小学校に設置されている公衆電話の前には長蛇の列ができました。公衆電話の数はかなり少なくなりましたが、身近な情報安全の手段の一つとして、どこにあるかくらいは是非確認しておきたいものですね。
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国立研究開発法人 防災科学技術研究所
防災情報研究部門
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茨城県つくば市天王台3-1