大雪が降って都心の交通機能がマヒすることは毎度のことですが、同時にデジタル放送の電波も大分乱れていたのを気づかれたでしょうか。雪はもちろんの事、大雨などの荒天ではデジタル放送は突然「プッツン」してしまうのが悩ましいところです。一方でアナログレコードをリバイバル発売してものが結構売れているようで、デジタルに飽き足らない人たちが決して少なく無いようで、よく言われるように人はアナログな生き物で、デジタルによって社会のシステムが効率的になったとしても最後の出口はアナログにしなければ快感は得られないし、デジタルは人の感性として捉えにくいのかもしれません。
防災の世界でデジタルと言えば、まず思いつくのはデジタル地図ですが、ネットに整備されているさまざまな地図も結局はデジタルではなかなか読みにくいようです。カーソルを動かしていろいろな地図を作成していても今一つ思ったようにできなくてイライラしたりします。こういう時はアナログの代名詞である「紙の地図」にはまだまだ敵わないようです。学校防災で活用しているいろいろなハザードマップも、メッシュで色分けされているものを私達は安易に使いがちですが、あらためて考えてみるとメッシュの境界部分の精度や表現について関係者がきちんと了解して使っていることは希なのではないかと思います。揺れやすさ、建物の倒壊危険、火災の出火危険度など、さまざまなハザード指標が情報として公開されてはいますが、それらの表現限界についても今少し丁寧にする必要がありそうです。デジタル放送のように、突然「プッツン」しないアナログな防災を目指したいですね。
デジタル防災マップの第3回e防災マップコンテストの審査が進んでいます。表彰式、シンポジウムは2月23日(土)午後、東京国際フォーラムで行います。