以前にもこのブログで紹介(「特別支援学校が特別でなくなる日」)した茨城県立つくば特別支援学校の一般公開が、11月2日(金)と3日(土)に行われています。我々のチームも同校から防災に関する問題で協力要請を頂いており、学校を中心として地域の方々や関係者が協働で災害時に対応するための課題の整理や、対策を検討する作業のお手伝いをさせていただいてます。
つくば特別支援学校は平成19年に開校した新しい県立の学校で、つくば市はもちろん、県南部の広い範囲から子供たちが通学しています。小学校、中学校、高等学校の併設型で、知的障害教育部門(A部門)と肢体不自由教育部門(B部門)とが併存している大規模な学校です。開設時はA部門132名、B部門79名の合せて211名の児童生徒からなっていましたが、平成24年度ではA部門259名、B部門114名で373名にまで増えています。この児童・生徒の増加そのものが当初の予定を大幅に上回るもので、学校施設の容量不足の問題を起こしていて、スタッフの方々も教室を分割して対応するなど、さまざまなご苦労をされています。
通学している生徒も18歳になれば卒業して社会に出ていくことになります。そのため高等部では実社会での職業研修や、窯業・木工・縫製などの技術研修も取り入れられており、さまざまな体験を通じて社会性を涵養していくことが行われています。「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。」これは日本国憲法第26条ですが、私達はこれをちゃんと実践できているのか、今日の文化の日(日本国憲法公布の日)を迎えて今一度確認する必要があります。
同校の生徒さんが書いた次の文が、平成22年の茨城県の人権メッセージでグランプリをとりました。
私の学校には
上手に話せない子
運動が苦手な子
いろんな子がいる
だから私は手をかしてあげたい
笑顔を分けてあげたい
協力すれば笑顔が増える
一人でできないことも協力すればできる
私もまだ一人では歩けない
だけど
誰かの役に立ちたい
つぼつぼのprofile
国立研究開発法人 防災科学技術研究所
防災情報研究部門
所在地
茨城県つくば市天王台3-1