首都圏の大河川である江戸川と利根川には、東京都、埼玉県、千葉県、茨城県をまたぐ総延長100キロにもおよぶサイクリングロードがあります。私もよく走りますが、当然のことながら国道や鉄道と交差する箇所も多く、大抵の場合はそれらの軌道敷の下をくぐる形で歩行者・自転車用道路が設けられています。その一つの橋脚に、下のような看板が設置されています。
「この橋のコンクリートは古くなってかけらが落ちてくることがありますので橋の下に入らないようにしてください」というメッセージです。
まあ、これに限らず私たちの身の回りには老朽化したために、災害時に初期の機能が発揮できない恐れのある施設も少なくありません。少子高齢社会に向かう中で、私たちはこのような状況とこれからいやおうなく向き合わねばなりません。この例はまだ表示があるからいいような気もしますが、考えようによってはこれも一種のリスクコミュニケーションではありますからね。
皆さんの身の回りには、こういう事例はありますか?
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国立研究開発法人 防災科学技術研究所
防災情報研究部門
所在地
茨城県つくば市天王台3-1