夏休みになると、NHK恒例の子ども科学電話相談が人気となります。私も出勤途中の車の中でよく聴いています。でも最近いろいろ気になることが多くなっています。
まず回答者の方々の答え方です。動物や天文、気象などのいわゆる「専門家」と呼ばれる人たちが登場するわけですが、どう考えても「子どもにそれはわからないだろう」という答え方をする人が多すぎる気がします。専門用語を使わないようにするあまり、それを補う言葉や、解説するフレーズまで気が回らないのか、小学生に向かってあまりにも軽率に漢語による熟語を使いすぎています。聴いていてちょっとハラハラしてしまうのは私だけでしょうか。番組進行の担当女性(アナウンサー)がいろいろなタイミングでフォローしてくれていますが、それにしても限度というものがあります。もし事前に質問事項がある程度分かっているのであれば、回答者は頭の中で整理して、前もって言葉を選んでおくこともできるのではないかと思いますが、ぶっつけ本番なのでしょうか。でも何を聴いてくるかわからない子供をNHKが番組に出すとは思われませんので、やはり回答者の人選に問題があるのかも・・・
もう一つ気になるのは、子どもの質問の内容です。時々妙に難しくかつ不自然な疑問を聴いてくる子がいます。しゃべり方とのアンマッチが激しくて、それって誰かに聴けって言われたのじゃないかと、こちらが思ってしまうようなものがあります。うーん、ちょっと不自然です。今日の放送では、「大陸はなぜ動くのか」っていう質問が来ました。そもそも大陸が動くということは、子どもの(大人だって)観察では絶対に感じ取れるものではないし、いかにも演じられた質問という気がします。ちょっとひねくれた見方でしょうか・・・
さて、サイエンスキャンプ2012も無事終了しました。参加してくれた18名は、それぞれの地元に帰っていきましたが、彼らの中に将来防災科研で働きたいという人が出てくることを(尤も、その時に防災科研があるかどうかはわかりませんが)、期待したいと思います。彼らからは子ども電話相談のような不自然な質問はありませんでしたよ。