県 | 死者 | 行方 不明者 |
岩手県 | 3699 | 4472 |
宮城県 | 7680 | 6646 |
福島県 | 1168 | 3951 |
実際、間もなく1か月が経とうとしているのにまだ行方不明者が死者数よりも多いというものは、日本の戦後発生した災害ではおそらく初めての経験ではないかと思います。かようにこの災害の甚大さは群を抜いています。津波の災害の恐ろしさをまざまざと実感させられる数字です。
さて、2005年に米国南部を襲ったハリケーンカトリーナは、被災地の首長をしてこれは自分たちにとってTSUNAMIだと発言させました。原因は地震とハリケーンと全く異なりますが、被災の形態は非常によく似ています。ルイジアナに上陸したハリケーンカトリーナは米国社会が抱えるさまざまな問題をあぶりだしましたが、東日本大震災もまた今の日本社会の課題を端的に表した多くの課題を表出しています。
カトリーナでの失点はブッシュ政権にとって大きな痛手でしたが、この災害に対して数多くの報告書が出され、しかもそれぞれが特徴を持って多様な意見を代弁していることには驚かされました。日本ではこういう「反省」を込めたレポートはどこからも出てこないのはなぜでしょうか?防災の研究者はまずもってこの災害の可能性についてほとんど言及していなかったことを踏まえて、まずは真摯に反省することから始める必要があるように思います。