坪川です。茎崎の老人福祉センターでつくば市シルバークラブのリーダー研修会があり、防災について講演をさせていただきました。前日の雪のため、どうなることかと思いましたが、30名を超す元気な皆さんにお集まりいただき、和やかに交流ができました。
今回あらためて考えさせられたのですが、つくば市は都市構造が2重になっており、中心部の若い世代が多い地区と、周辺部の高齢者が多い地区とが完全に分断されているため、市もさまざまな制度的対応を分けてしなければならないという現状があるなあということです。周辺部はまだまだ旧町村の仕組みがたくさん残されており、たとえば災害のような緊急時に市全体で同じようなシナリオが描けるかというと、かなり難しい気がします。結局は地域ごとに、自分のシナリオを描いておかないといけないということになります。
話の中で、築80年以上の家に住んでいる方もいるということがわかりました。先代の方が大工の棟梁だったということで、在来木造とはいえ、かなりしっかりした家を建てられたそうです。まだ現役でびくともしないと言われると、古い建物はみな危険だというような、防災のある種のテーゼはいかがなものかと思えてしまいます。一度そのご自宅を見せていただいて、もし許可をいただければ、「古くても丈夫な住宅の例」として、このページでもご紹介したいと思います。
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国立研究開発法人 防災科学技術研究所
防災情報研究部門
所在地
茨城県つくば市天王台3-1