坪川です。奄美豪雨災害から3か月。再び被災地に来ております。20日に地元コミュニティFM局であるあまみFM(77.7MHz)が主催した災害報道に関する公開シンポジウムに参加するためです。10月20日に発生した記録的な豪雨で、奄美大島の各市町村は大きな被害を受けました。あまみFMはいち早く24時間体制の災害報道に切り替わり、島の住民の方々の情報のハブとして11名のスタッフが5日間不眠不休の報道を続けました。写真はこの時のスタッフを紹介する代表の麓さん(右端)らです。
災害時のコミュニティFM局の役割は非常に大きいのですが、いろいろな課題が指摘されています。一番大きいと思うのは、放送圏域や出力に関してさまざまな規制があるため、一番大切な機動性や融通性が意外と阻害されていることと、財政的な基盤が弱いことです。前者はこの奄美でもそうですが、1市町村に1コミュニティFMという原則があるため、本来なら島全体をカバーしたほうが合理的な放送圏域がいまだに設定できていません。同様の問題を抱えている局は多いようです。
後者の課題は言わずもがなですが、行政からの支援がなくても自立できるように、いろいろな工夫が必要ですね。こういう方向の規制緩和こそ本当に必要なものなのではないでしょうか。
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国立研究開発法人 防災科学技術研究所
防災情報研究部門
所在地
茨城県つくば市天王台3-1