坪川です。つくば市の千現地区の自治会長の今井さんが今日も研究室にお越しいただいてます。多くの人が感じていらっしゃると思いますが、地域をよくするためには優れたリーダーの存在は欠かせません。今井さんはまさにそれを具現化している方のお一人だといえるでしょう。よいリーダーは決して出しゃばらず、地域を下から支える、まさに縁の下の力持ちに徹していることも共通する特徴です。
こういうボランタリーな精神というのは、なかなか功利的な現実社会には根付かないものだと私たちはつい思いがちです。はたしてそうでしょうか。山住勝広・ユーリア・エンゲストローム編の「ノットワーキング」は、人々がつながりあい結び合うためには、これまでのネットワークからノットワーク(結び目のある関係)に変化させていくことが大切だと述べています。日本社会が抱えている多くの問題も、単なるネットワークでは解決できないことが多く、社会の多様な関係者によるたくさんの結び目を作ることが大切で、それには畢竟ボランタリーな精神は欠かせないものと思われます。さて、我々の提案しているeコミュニティプラットフォームは、このノットワーキングの結び目になることができるのか、今年は12月9日(木)に東京国際フォーラムでこのテーマに迫るシンポジウムを開催いたしますので、皆様ぜひお運びください。
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国立研究開発法人 防災科学技術研究所
防災情報研究部門
所在地
茨城県つくば市天王台3-1