広島市の土砂災害で行方不明になっていた最後の女性(67歳)が発見されました。これで行方不明者はすべて発見されたわけですが、まだ行方不明かどうかも分からない人がいる可能性があるかもしれないので、復旧作業は慎重に進められるようです。土砂災害が起きるたびに、これが最後の犠牲者であってほしいという気持ちはだれもが持つものです。報道によれば、今回の災害の大きさに鑑み、土砂災害の危険情報の開示のルールが変わるかもしれません。地域が危険であると行政が指定することは、現在すでに住んでいる人がいるところではなおさら戸惑う人も出てくるでしょう。そのこともあって「指定」にはどうしても慎重にならざるを得ません。調査で『危険性がある』と評価された段階で情報が出されるということは、いわばインフォームドコンセントのようなものです。誰にでもリスクを知る権利がある、そしてリスクを知った結果に基づいた行動については、自己責任が原則なのだということの表れでもあります。

最後の行方不明者が発見された県営住宅の前。偶々我々が通りかかった時でした。
最後の行方不明者が発見された県営住宅の前。偶々我々が通りかかった時でした。