仙台での震災対策技術展2013が終わり、今度はつくば市役所で日本防災士会の指導による避難所設営訓練が行われたので、李研究員とともにオブザーバーとして参加させていただきました(写真)。防災士は日本防災士機構が行う資格認定制度にしたがって授与される民間の資格ですが、災害時だけでなく少子高齢化が進む地域の自助や共助のための支援を幅広く行う人的資源として高く期待されています。
今回は学校における避難所の設営を想定して、学校の施設をどのように活用するか(避難所としての機能を割り振る)、どのような共通ルールを作るかなどを中心にグループワークを行いました。学校施設の現状については、地域に開かれたところと、閉ざされているところとで、その理解や利用にずいぶん差があるようです。とりわけ最近のように学校やその周辺を舞台とした犯罪が起きたりすると、地域開放には慎重な姿勢を見せているところも少なくないようです。
しかし学校に何があるか、災害時にはどのように活用できるかという視点を多くの関係者が常に持ち続けておくためには、地域の理解と協力が欠かせません。犯罪抑止は地域のより親密で開放的なコミュニケーションに裏打ちされている方が健全だという形に、何とか意識を持っていけるようにしたいものです。
ここに写真で示した図面は、モデルとなった学校の見取り図ですが、学校によって地域によってこれはまちまちでしょう。是非それぞれの学校で、そこが避難所になった時にはどうやって運営していくか、関係者が集まってイメージを話し合っていただきたいと思います。私たちのラジオドラマもそのような関係の中で生まれてくることが期待されているのです。