ただ、このような本が本当の緊急時に現場で役立つかどうかはちょっと疑問です。トイレがどこだ!って必死になっているときに、本のページをめくっている時間もなさそうですので、あくまで事前に(ゆとりのある時に)自分の移動するルートに何があるかを知っておくために役立てたいものです。現場で緊急時に役立つような情報の表示の仕方については、もっとわかりやすくならないかを私達はさらに追及しなければなりません。トイレの位置を示す矢印に従って移動していたら、また元のところに戻ってしまったなんていう笑えない経験をしたことのある人も少なからずいるのではないでしょうか。
車いすでも使えるトイレ、洋式の便器があるトイレ、停電しても大丈夫なトイレ、介護を補助する人が一緒に入れるトイレ、などなど、トイレに関するさまざまな情報がもっとわかりやすく掲示されていてほしいですね。そしてなにより駅のような公共空間だけでなく、民間の施設でも一般の人が気軽に使えるように開放しているところは、その表示もしておいてもらいたいと切に願います。企業の社会貢献として、地域にトイレを開放しているなんて、ちょっと格好いいじゃないですか。