今年も恒例の夏のイベント、サマー・サイエンスキャンプがはじまりました。7月30日から8月1日までの3日間、全国各地から集まった18名の高校生の友達と、防災の勉強をします。私の担当は最終日の最終講義で、現在コンテスト開催中でもある防災ラジオドラマをテーマに、現代高校生にそれぞれの地域の防災上の課題や、未来の防災について考えてもらおうと思っています。
開講式で挨拶する岡田理事長
ドラマを作ることの意味や、その効果については、プロジェクトの初期段階でずいぶんいろいろな既存研究を調べたり、文献を当たったりしました。物語によるイメージの鮮明化と長期間の記憶維持については、数多くの研究がありますが、実際に複数の人が同じ認識に至るような、事態の表現方法にはまだ決定的なものがありません。
今年の参加者の皆さんには、いくつかの地域の首長(都道府県知事)になったつもりで、どのような防災対策を立ててもらうか、そのためのシナリオを議論してもらおうと思っています。彼らがこれから社会に出て、そのシナリオのいくらかでもが現実のものとなるよう、祈りたいものです。