さて、防災ドラマですが、今回高校生のみなさんが作った話を聴いていて、いくつか気づいたことがありました。一つはものがたりに登場する人物の描き方が、普段に彼らが生活の中で観察し、実感している、「どこにでもいそうな人」が多く登場することです。私たちは経験を物語るとき、多くをたとえ話にしますが、これは身近に感じられそうなエピソードを使って説明することで、相手の共感を得易くなるという性質があるからですが、彼らも(おそらく)無意識のうちに、身近な他者をイメージしてドラマを作っているわけです。このセンスはどうすれば身に着くのか、またより効果的なコミュニケーションにするためには、このセンスをどうブラッシュアップすべきかについては、さらに検討が必要でしょう。
もう一つは、これも当然ですが、彼らは東日本大震災の影響をやはりいろいろな側面で受けている世代です。津波による避難のシーンを取り入れたチームもありましたが、その行動はテレビなどで報道されている情報に多くを依存しているようです。避難行動が適切であったかどうかはなかなか難しい問題で、私たちも被災地のさまざまな関係者から聞き取り調査をしています。そこから得られる情報は、今後の防災に多くが役立てられねばなりません。そのためにも我々は頑張って記録をし、アーカイブに残すことが大切です。
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